血圧と食事は、まずは栄養の知識ガ大切
血圧と食事について、そのメニューによってどの様な問題点と改善点があるかのポイントを下記に述べていきます。
高血圧を直すというと必ず無理な減塩や動物性の油なしなどの味気ない食事メニューという無理な食事を強いられるように感じられますが、それは実施上無理な話なのでそういう話ではなくて、実施可能なメニューから考えるということになります。
基本的な考え方
たんぱく質を十分にとること
たんぱく質を含む植物性食品には、大豆があります。
特に納豆(引きわり納豆がいい)は血栓を溶かし、血液の粘度を下げる効果があります。毎食でもかまいませんが、夕食に食べると明朝の血栓予防につながります。
特に血圧コントロールの原料に必要なEPAやDHA等の脂を含む魚の食事がおすすめです。
水分をしっかりとること
血圧が高くなる原因のひとつに血液の粘度も関係します。食事時だけではなく、一日の生活の中でもお茶などの水分補給も頻繁に心がけましょう。尚、糖分などの含んだ飲み物はお勧めできません。
植物性栄養成分(フィトケミカル)を十分に体に補給すること
植物性栄養成分(フィトケミカル)とは植物に含まれる抗酸化力、免疫力アップの大切な栄養です。
ポリフェノールは
体細胞を老化させる活性酸素から身を守りますが、たくさんの種類があり、それぞれその効力に違いがありますので、いろいろな色の植物性食品を少量ずつとることが大切です。
キャベツは
淡色野菜であるキャベツには、胃酸の過剰な分泌を抑え、胃粘膜を修復する働きのあるビタミンUが含まれています。また、芯や外葉には、抗酸化力のあるビタミンCや、血液凝固や骨形成促進にも関わるビタミンKも多く含まれています。
大豆は
大豆は良質なタンパク質やイソフラボン、レシチン、ビタミンE、および食物繊維がとれます。これらは、動脈硬化を防ぎ、血管の若さを保ちます。また、発酵して納豆になるとビタミンKなども増加します。
ショウガは
食材としてはもちろん、ジンゲロールやジンゲロンが含まれ、昔から生薬として風邪の療法や食欲を増進、カラダを温め、病気を改善します。
ニンジンは
ニンジンには、α‐カロテンが多く含まれていて、油脂にとけやすいという性質があり、ビタミンAの補給に役立ち、皮膚や粘膜、目などに効果があり、がん細胞などの撃退に効果があるいわれています。
タマネギは
玉ネギには、抗酸化作用のあるケルセチンや腸内のビフィズス菌をはじめとする善玉菌の働きを助けるオリゴ糖が含まれており、血液の粘性を少なくします。
ピーマンは
ピーマンは、カロテンやビタミンCを含み、緑ピーマンのクロロフィル、赤ピーマンのカプサンチンには、ともに抗酸化作用があります。
トマトは
トマトは、豊富に含まれる“リコピン”により、高い抗酸化力をもちます。また、塩分を排出し、高血圧予防に役立つカリウムや水溶性の食物繊維のペクチンを含みます。完熟したときに最も栄養素が多くなります。
キノコ類は
キノコ類は、含まれる“β-グルカン”により、不溶性食物繊維の一種で免疫力を高めたり、血糖値やコレステロール、血圧の上昇を抑えます。
海藻類は
わかめ、もずく、昆布などの海藻類は、ネバネバ成分の“フコイダン”を含み、免疫力を高めたりコレステロール低下など生活習慣病の予防にも役立ちます。
老化現象
血圧が高くなる原因のひとつに老化現象があります。 それを防ぎ、新しい細胞を生み出すためにも、毎日の食事はあなたのしなやかな血管をつくり出すためにとても重要です。
肥満
肥満という因子だけでも血圧は上がりやすくなります。糖質を控え、有酸素運動をして減量することが大切です。
塩分のとりすぎ
塩分のとりすぎは、血圧が上がる原因ですが、極端な減塩をして、ストレスになる様でしたら、かえっていいことではありません。塩分は、料理法で適塩にする工夫をしたり、ちょっとした食べ方の工夫でおいしくとりましょう。
カリウムをとる
カリウムをとることで、体内の余分なナトリウムを尿中に排泄することもあわせて行うと、さらに血圧のコントロールがしやすくなります。 一番大切なのはストレスをかけないこと。
カリウムの働き
ナトリウムの摂り過ぎは高血圧を招きますが、日本人の食習慣で食塩相当量の摂取基準を実行する事(病院の食事が摂取基準に沿った塩味)は困難と考えられています。減塩に努めるとともに、ナトリウムの排泄を促して血圧を下げる作用のあるカリウムを積極的に摂る事が推奨されています。
カリウムの過剰摂取
尿中に排泄されるので、心配ない。腎臓の機能が低下すると、カリウムの排泄が困難となり、高カリウム血症を起こす可能性がある。腎障害がある場合は摂取量に注意が必要。
カリウムの多い食品
カリウムは、 野菜や果物、豆類等に多く含まれます。
実例(今回は1000mg以上をピックアップしてみました)
[海藻類]
こんぶ(乾) 5300
わかめ(素干し) 5200
とろろこんぶ 4800
ひじき(乾) 4400
あおさ(乾) 3200
味付けのり 2700
焼きのり 2400
[魚介類]
するめ 1100
煮干し 1200
[豆類]
だいず(乾) 1900
きな粉 1900
あずき(乾) 1500
[きのこ類]
干ししいたけ(乾) 2100
きくらげ(乾) 1000
[その他の重要な素材]
納豆(ひきわり) 700
ピスタチオ 970
アーモンド 740
ストレス
高血圧の方はデリケートで繊細な方が多いようです。食事をストレスにせず、逆にストレス解消に役立てましょう。
ストレスを感じにくくする食べ物
コーヒーをやめて緑茶に
フルーツと野菜をたくさん摂る
低脂肪のタンパク質を選ぶ(鶏肉など)
ダークチョコレートをひとかけら
サーモン、マグロ、サバ、イワシなど、脂の多い魚を食べる
ストレスを感じたら下記のことをして、ストレス発散
いつもより意識して、息を吸って〜吐いて〜
イラっとしないように、
周りに植物を置いておく
とりあえず、緑茶を飲む
運動をする
“偽りの笑顔”が幸福を呼ぶ
親指を吸って、
赤ちゃんの頃の安心感を
アルコール
アルコールは、適量なら、問題ありません。
毎晩の深酒は体によくありません。
できれば週休2日制で楽しみましょう。